未来に先回りする年商29億の古着店―未来ガ驚喜研究所(RINKAN) 齋藤賢吾社長

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未来に先回りする年商29億の古着店―未来ガ驚喜研究所(RINKAN) 齋藤賢吾社長

2016年06月29日

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ブランド古着やシルバーアクセサリーの中古販売で年商29億円を上げる『リンカン』が、2月に社名をグローバルスタイリングから、未来ガ驚喜研究所に変更した。リユースで、未来の人が驚喜する提案を行うという使命を込めたと話す齋藤社長。これから「一次流通以上の価値を持つ1.5次流通を作り出していく」と話す。

未来ガ驚喜研究所(RINKAN) 齋藤賢吾社長未来ガ驚喜研究所(RINKAN) 齋藤賢吾社長

一次流通ができないことに挑めるタブーを超えた1.5次流通つくる

――1年前に、リンカンが伸びているという記事を書かせてもらいましたが、依然好調のようですね。

その頃、前々期は売上高23億円でしたが、2016年3月期は29億円に伸ばしました。

――社名を変更しましたが、これ何て読むんですか?

未来ガ驚喜研究所(みらいがきょうきけんきゅうじょ)です。当社の理念を社名にしました。ぼくは自分が大学生の時から「理念」について悩んでいたんです。会社の理念に共感できれば、それを自分の夢としてがんばることができる。そう思って理念マニアになって300社くらいの理念を調べたんですが、共感できるものがなくて結局就職しなかった。それで自分の会社をつくった時に、納得できる理念をつくろうと思ったんですが、つくれなかったんです。

――なぜですか。

社長のエゴや押しつけじゃなく、洗脳でもなく、社員全員が共感できてそれを道しるべに自分たちでより良くしていけるものが、見つけられなかったからです。でも、やっと「未来の人々が驚いて、喜ぶことを使命にしよう」と答えが出た。今までやってきたことや、ボクららしさが出せたと思います。資本主義の世界では、新しいサービスが出てはすぐに陳腐化していきます。未来に先回りして、新しい提案をして驚いてもらうというのを、当社は繰り返していこうと思いを込めました。

――社名にまで理念を掲げたわけですね。

システム化したいと思ったんです。理念を浸透させるために、朝礼で唱和させるとかいうのは好きじゃない。でも社名にすれば、名刺をきるたびに100%、今みたいに「なんて読むんですか?」って聞かれるじゃないですか。その度に、未来の人が驚いて......って説明しますから。うちの会社はこういう目的があって、その中で自分は今こんなことをしていますって後半は自由に語れるようにしています。

2月には屋号を全部替えます

――では、齋藤さんはこの理念のもと、どんなことをしていますか。

ぼくはリユースで驚喜を起こすこと、今までにないリユースの価値を作り出すことをやっています。

――具体的にどんなことを?

会社概要
会社名 株式会社未来ガ驚喜研究所
店舗名 RINKAN (リンカン)
所在地 [本社事務所] 〒150-0041 東京都渋谷区神南1-14-7 ワイズ神南ビル4F
資本金 2,000万円
従業員数 110名
事業内容 デザイナーズブランド衣料、アクセサリー、バッグ、靴などの買取および販売

社長プロフィール
1979年生まれ、千葉県流山市出身。「やりたくないことを続ける」ことに疑問を感じ高校中退。バイトをしながら全国を放浪。ある時読んだ歴史の本がおもしろく、勉強する理由を見つけて大検を受け駒澤大学へ進学。在学中には「夏休みで1年分のバイト代を稼ぐ」をテーマにエアコン掃除の会社を立ち上げたことも。就職活動では理念に共感できる会社を見つけられず、内定をもらうも辞退。服が好きで、安く買える古着屋をまわる内「良質な商材が揃った店がない」とフラストレーションを感じ2005年5月に会社を設立し社長に就任した。

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394号(2016/06/25発行)7面

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