リユース企業 EC売上ランキング2024(2023年度)

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リユース企業 EC売上ランキング2024(2023年度)

2025年01月29日

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EC売上ランキング2024がまとまりました。リユース業界専門紙「リユース経済新聞」がリユース企業の売上を調査、ネット売上のTOP15社をランキング形式で紹介します。尚、売上高は2023年度の実績値となります。

 目次

 1:EC売上ランキングとは?

 2:ECの市場規模は?

 3:売上ランキングTOP15社を紹介

 4:2024年(2023年度)調査から見えた変化

 5:まとめ

1:EC売上ランキングとは?

EC売上ランキングは、リユース経済新聞が毎年1回、全国のリユース企業を対象に行う調査「中古(リユース)売上ランキング」をもとにネット売上比率を算出し、紹介しています。

その他、総合的な調査結果はコチラの記事を参照ください:リユース売上ランキング2024 BEST300(2023年度実績)

「リユース売上ランキング2024」調査概要

調査概要:2023年度におけるリユース売上高を基に順位付けを行った。23年4月から24年3月までのいずれかを通期決算月として締めたリユース売上を23年度実績とした(一部企業においてはその限りでない)。

調査期間・方法:2024年5~6月に、インターネットフォーム、FAX、電話、メールのいずれかで回答を受け付けた。

2:ECの市場規模は?

ランキング入りした企業の紹介に入る前に、EC市場規模についてご紹介します。

リユース経済新聞の調査では、2023年度のリユース市場規模は3兆1227億円。ネット販売(BtoC)の市場規模は、前年比12.0%増の6029億円で、市場全体の19.3%を占めています。市場規模は年々拡大傾向にあります。

出典:リユース業界の市場規模推計2024(2023年版)リユース経済新聞2024年9月25日号

3:売上ランキングTOP15社を紹介

ここからは、EC(ネット販売)売上ランキングのTOP15社を紹介していきます。※印はリユース経済新聞の推計値、正確な数字とは異なる場合があります。

15位(※15位は同率で二社) バリューブックス(VALUE BOOKS、Vaboo)EC売上高 32.8億円

15位は、ECサイト「バリューブックス」と「バブー」で本の買取販売を行うバリューブックスです。学校・福祉施設への寄付など社会貢献事業も積極的に展開しています。昨年11月、社会や環境への配慮、透明性のある経営などを重視する企業に与えられる国際的な認証「B Corporation認証」を取得しました。

関連記事:バリューブックス、鳥居 希新社長インタビュー

15位 晴れる屋(晴れる屋、晴れる屋2) EC売上高 32.8億円

同じく15位にランクインしたのは、晴れる屋です。トレーディングカードゲーム「マジック:ザ・ギャザリング」専門店を全国に27店舗展開しています。そのほかポケカ専門店を東京と大阪で運営、24年10月からはデュエルマスターズ専門店を東京・高田馬場にオープンしました。

14位 ビッグウェーブ(−) EC売上高 43.9億円

14位には、本社を愛知県あま市に置くビッグウェーブがランクイン。自動車補修用リサイクルパーツをリサイクル品、リビルト品としてネット販売しています。日本全国に加盟店を持ち、在庫総数は230万点以上。CO2削減やリサイクル製品の使用などSDGs関連の取り組みにも積極的です。

13位 トレジャー・ファクトリー(トレジャーファクトリー、トレファクスタイル) EC売上高 47.4億円

13位はトレジャー・ファクトリーです。家具・家電などを扱うトレジャーファクトリーを中心に、服飾のトレファクスタイル等を手掛けています。主力商品の衣類売上が好調に推移したほか、インバウンド需要を取り込み、ブランド品等の売上を拡大。新規出店にも積極的で、25年2月期は過去最多となる30店の出店を予定しています。

12位 パステック(モバステ) EC売上高 51.7億円

12位は、スマホやタブレット等の買取専門店を手掛けるパステックです。店舗網は北海道、東京、大阪など全国に広がっています。23年度は売上高のうち7割を海外輸出が占めており、海外向け販路を強みに成長しています。リユース企業 成長率ランキングでは1位に輝きました。

関連記事:リユース企業 成長率ランキング2024(2023年度版)

11位 ネクストトゥエンティワン(ジャックロード、ベティロード) EC売上高 52.6億円

11位は、ブランド品等の買取販売を行うネクストトゥエンティワンです。東京・中野にメンズ時計店のジャックロードなど3店舗を展開。タイ・韓国等のSNSに広告を掲載するなど海外マーケティングに注力しており、訪日客増加で高い成長率を記録しました。

10位 ヤマト(トイズキング、リアルクローズ) EC売上高 60.7億円

10位には、ヤマトがランクイン。ホビーやメンズブランドの買取り事業を手掛け、新品ソフビ販売も行っています。出張買取とネット販売を得意としており、EC売上は全体の98%に上ります。24年4月には初のおもちゃ販売店、TOYSKING NAGOYA PARCO店を名古屋市内にオープンしました。

関連記事:ヤマト、山本 祐介社長インタビュー

9位 オークネット(ギャラリーレア) EC売上高 77.3億円

9位はオークネットです。ブランド品等を扱うギャラリーレアを傘下に置いています。24年にはBEENOSグループのデファクトスタンダードとJOYLABを子会社化しました。同年12月からは宝石専門情報メディアを運営するKARATZと提携して宝石オークションを開催しています。

8位 リネットジャパングループ(ネットオフ) EC売上高 ※77.8億円

8位はリネットジャパングループです。ネット古書店で中古本やDVD、ゲームソフトなどを取り扱っています。小型家電のリサイクル事業、HR事業も手掛けています。2024年9月期の連結売上高は前期比5.6%増の116.7億円となり、過去最高を更新しました。

7位 マーケットエンタープライズ(高く売れるドットコム、ReRe) EC売上高 83.9億円

7位は、農機具を扱うマーケットエンタープライズです。ネット集客による出張買取を中心にリユース事業を展開しています。24年9月にはバイク王&カンパニーが運営する「バイク王」と業務提携を結びました。リユース事業売上高は初の100億円を突破しています。

6位 パーパス(VINTAGE LOVER PURPOSE) EC売上高 95.5億円

6位は、ブランドバッグ等を店舗とECで扱うパーパスです。海外向けにはECモールのほかSNS、ライブコマース販売も展開。同社が持つ独自の基幹システムを生かしてマルチチャネルで商品を販売し、成長を続けています。EC売上高比率は全体の50%に上ります。

5位 ソフマップ(ソフマップ、じゃんぱら) EC売上高 96.3億円

5位は、ソフマップです。パソコンやデジタル家電等の買取販売・サポートを行っています。スマホ販売が好調で、成長を牽引しています。23年末には業務用機器のリユース事業を手掛けるエーワンを買収しており、オフィス機器や家具を中心に法人向けの買取販売を強化予定です。

関連記事:ソフマップ、中阿地信介社長インタビュー

4位 デファクトスタンダード(ブランディア) EC売上高 ※116.4億円

4位は、デファクトスタンダードです。宅配買取サイト「ブランディア」の運営のほか、同屋号のブランド買取専門店、オンライン買取の「ブランディアBell」を展開しています。さらに国内外へのオンライン販売も。24年4月よりオークネット傘下に入りました。

3位 コメ兵ホールディングス(KOMEHYO、BRAND OFF) EC売上高 ※127.6億円

3位は、ブランド品買取の最大手、コメ兵HDです。M&AやJ.フロントリテイリングとの合弁会社設立により、24年3月期の売上高は1194.5億円と大幅に増収。売上高及び営業利益は3期連続で過去最高を更新しており、リユース売上1000億円企業となりました。

関連記事:コメ兵、初の売上高1000億円超え

2位 ZOZO(ZOZOUSED) EC売上高 ※176.3億円

2位にはファッションEC大手ZOZOのユーズド部門、ZOZOUSEDがつけました。同サービスの運営と下取りサービス「買い替え割」を担っています。同社は一次流通と二次流通を同一上のプラットフォームで展開しており、AIを活用して値付け・販売を行っています。

1位 エーツー(駿河屋) EC売上高 249.0億円

EC売上ランキングの第1位は、駿河屋、エーツー、ブックマーケットの運営およびFC事業を手掛けるエーツーです。トレカの著しい市場成長が追い風となり、ホビーリユースでは圧倒的な売上規模を誇ります。売上高のうち75%をネット販売が占めており、近年は新刊書店との複合店舗開発にも注力しています。

4:2024年(2023年度)調査から見えた変化

EC売上ランキングでは、1位のエーツーと2位のZOZOが前年の順位をキープしました。ECサイト「駿河屋.jp」を基盤に業績を拡大するエーツーは、中古ホビー部門でも首位を獲得しています。また本調査で唯一、EC売上高が200億円を超えています。

そのほか、コメ兵が前年4位から順位を上げて3位にランクイン。24年7月には米国に子会社を設立しており、ECを軸に買取りや小売りも行う考えです。9位のオークネットは、4位のデファクトスタンダードを買収しており、次年度トップ3に入る可能性が高まっています。

またECリユース売上高比率では、ZOZOやマーケットエンタープライズに続き、ヤマト、バリューブックスが98%という高い値を記録しています。ブランド品やホビー商材、またスマホ、農機具など専門商材を扱う企業が鎬をけずるECランキング。今後の順位変動にもぜひご注目ください。

5:まとめ

2023年、ネットリユース市場は前年比8.1%増の1兆9313億円となりました。ネット販売は市場全体の約6割を占めており、中でもBtoCのネット販売市場規模は、リユース販売経路の中で最も高い成長率を示しています。

近年、フリマアプリの拡大や企業のネット販売比率の上昇により、ネット販売がリアル店舗販売を逆転しています。フリマアプリが法人の公式ショップを解禁したことも追い風となりました。

中古品は多品種少量であることから、多くの商品を掲載できるネットと親和性が高い商材です。日本のEC化率の上昇に比例し、リユース市場も伸びることになりそうです。

リユース経済新聞では、全国のリユース企業等を取材しており、マーケットや企業の動向等の情報を発信しています。

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