「専門用語は徐々に慣れていってください!」。鮮魚市場で仲買人をしていたという異色の経歴を持つ、矢吹学会長のハツラツとした声が挙がる。ここは埼玉の草加ICから2kmほどある倉庫を会場に、小物雑貨をメインに競る「東京マーケット」。毎週火曜日に開催している。符丁と数字が混ざりあって声が挙がる中でも、競り人が新しく入った買い人をフォローする。
1回あたり40~50人程度参加している
東京マーケット
小物競りの新規市、会員200人
「初心者のデビュー戦は是非うちで」
同市場は今年7月に立ち上がったばかりの新規の古物市場で、ゆっくりとしたスピードで競るのが特徴だ。大型の家具・家電は扱わず、流しやすくて運びやすい小物の山を中心に競る。ひと競りの落札は数百~数千円と高くなく、声を挙げやすい。矢吹会長は、「古物の初心者の方々に向けた市場です。デビュー戦は是非うちで試してみてください」と語る。
第523号(2021/11/10発行)13面