売れない服「染め替え」で再生、廃棄予定が利益貢献に

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売れない服「染め替え」で再生、廃棄予定が利益貢献に

2022年09月04日

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衣類の染め替えサービスの導入が、中古業界でも広がっている。これは中古衣料を染め工房にて黒・藍染めなどし、再販するもの。セカンドストリートやヒューマンフォーラム、中古着物のたんす屋など大手が相次いで採用した。シミや汚れなどで廃棄予定だった衣類が再生するため、SDGsの観点から評価が高く、また付加価値の高さから高級衣類としても人気を博している。
たんす屋

着物を黒染め

まるやま・京彩グループ傘下のリユース着物店のたんす屋(神奈川県川崎市)では、着物を黒染めして再販するブランド「KimoNoir(キモノアール)」を約1年前から開始している。もともと廃棄予定だった着物を染め替え、付加価値を高めた形だ。黒色の持つインパクトは新規・常連のどちらに対しても大きく、企業ブランディングにもつながっている。

たんす屋 首藤 彩担当首藤 彩担当

同社では本来、トレンドから外れたものや状態の悪いものは廃棄に回していた。事業のきっかけは、たんす屋を新しく継承した丸山会長が「なんとかこれを活かせないか」と声を上げたことだった。関係のあった染め工房(非公表)にそれら廃棄予定品を提供し、黒染めを施してみた。自由な着物の着方を提案するというたんす屋本来の方針に合致したこともあり、昨年の9月から浅草MEGAたんす屋にて販売を開始。単価は6万円~14万円。これまで振袖も含めて80点近く販売してきた。

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第542号(2022/8/25発行)25面

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