たてよこ書店、学生が2拠点生活で古書店 地方創生掲げ

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たてよこ書店、学生が2拠点生活で古書店 地方創生掲げ

2023年01月25日

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古民家を実質無料で借りた

大学生の堀田滉樹氏が手掛ける古書店「たてよこ書店」(新潟県上越市)が昨年12月に開店し、話題を呼んでいる。堀田氏は普段都内で生活する一方、空いた時間で上越市に移動して店を運営。地域創生の試みとして現地で協力者を集め、僅かなコストで利益を上げている。

同店は月初の約1週間のみ開店する。少ない営業日数で大学生活との両立を進めている形だ。400冊程度の蔵書はすべて寄付からまかなっている。販売単価は300500円ながらも5日間で3万円近く売り上げ、唯一かかる経費である光熱費を差し引いても、すでに利益が出ている状況。基本的には同氏が店番をするが、お客側からスタッフとしての協力オファーがあり、今後はボランティアも含めて店を回していく予定だ。「地域には少ない書店ができたことに、予想以上の反響を頂いている」(同氏)

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すでに仕組み化を進めている

同氏は東京経済大学の学生で、同店がある新潟県上越市の出身。東京では様々なインターンを経て個人で古本の移動販売を開始し、休学したタイミングで実店舗の開店に向けて本格的な準備を進めた。そこで壁となったのが高額な家賃で、地元の安価な物件から探すという運びになった。その後、町の再生を目指す一般社団法人から築100年超の修繕済み古民家を紹介してもらい、家賃無料で借りることに成功。

「自分の足で探して所有者の方と話し、熱意を伝えたら共感を得られた。地方を面白くしたかった」(同氏)。店のイメージとして参考にしたのは、商店街の空き物件をシェア本棚として有効利用する「みんなの図書館さんかく」(静岡県・焼津市)だ。コミュニティづくりと空き家の活用が同氏のテーマだった。

店の隣の物件も同じく無料で借りており、時間をかけて他の事業の拠点としても活用する考えだ。

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堀田滉樹氏

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