京都市の古着店「ザッカバッカー」(運営:トップス・京都府京都市)が好調だ。駅から徒歩25分の立地ながら、月商は650万円。月1300件の買い取りに対し、買取リピート率は80%を誇る。在庫を売り切る100円市場も人気だ。
100円市やSNSで集客
100円市場の会場
2000年に開業した同店は「誰かのいらないものを、ほしい人に届ける」「安く、気楽にファッションを楽しんでもらう」をパーパスに掲げ、古着等の買取販売を行う。ハイブランド品は扱わず、ノンブランドやファストファッションの持ち込みが大半を占める。買取方針は「何でも買取り」。1点あたりの上限買取額を3000円に設定し、他店で値がつかない品も1円以上で買い取る。月に1300件の買取りがあり、仕入れの100%を店頭でまかなう。
買取時には対面かつ着席対応を徹底し、査定額の背景を丁寧に説明。信用を得るだけでなく、次回来店を促す情報を伝える。「『メンズ商品が不足している』と話せば、次の来店時にメンズ品を持参してくれる。お客様はともに店を育ててくれる存在」(柳田あゆみ社長)。さらに2週間に1回のペースで、ブランドを限定した買取強化キャンペーンを実施。定期開催することで、仕入れの安定化につなげている。
割引施策を織り混ぜ
在庫回転率100%
毎週金~日曜の午後、約1万点の商品を売る「100円市場」も名物だ。店舗2階に会場を設け、売れ残り品を所狭しと並べる。1円買取りの商品はあえて山積に。毎週入れ替えを行い鮮度を保つ。ラックに掛けた衣類も3週間で取り替えるため、良いものを早く手に入れたいと、店外に長蛇の列ができる。月商650万円のうち、100円市場での売上は約120万円を占めるという。
第612号(2025/07/25発行)17面