《VOICE読者の声》 100万円の製品も修理しなければゴミ

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「VOICE~読者の声~」

《VOICE読者の声》 100万円の製品も修理しなければゴミ

2016年04月10日

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VOICE~読者の声~読者の声を紹介するこのコーナー
異なる業態の代表の方からコメントをいただきました

≪テーマ ★ お店にとっての記念日≫

宮城県石巻市で「サルコヤ」を運営しています。当店は音楽教室を主体に英語教室もやっており、楽器はギターやピアノの新品から中古の各種楽器まで販売しています。

当店の創業日は大正11年8月1日。玩具店を経営していた祖父で井上家三代目の千代吉が、店頭でサルを飼い始めた日にあたります。

当時、流行っていた玩具店に競合が現れ、お客が減って苦慮していた千代吉は、「子供たちが喜ぶサルを店頭で飼おう」と閃きました。そして店は人気を取り戻し、いつの間にか「サルコヤ」という言葉が人々の間に広がったそうです。以来、当店ではずっと店頭でサルを飼い続け、感謝の思いをこめ、この日を創業日と定めています。

私が店を継いでからは、太郎というサルが36歳になるまで長生きし、ギネスブックに世界一長寿の登録申請をしていました。ところが、その返事を待っている間に東日本大震災が起こり、2メートル近い津波が押し寄せて、太郎は溺死してしまったのです。

家族として接してきたのでショックは大きく、その傷はまだ癒えません。

多くの方々の協力で店は再開しましたが、石巻はまだ復興半ば。もう少し市街地が落ち着いてきたら、また、サルを飼いたいと思っています。

宮城県石巻市
サルコヤ 代表
井上晃雄

編集部より
太郎はきっと天国でお店を見守っていることでしょう。

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389号(2016/04/10発行)13面

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