《グローバルトピックス》「1回決済」で購入の壁解消へ

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《グローバルトピックス》「1回決済」で購入の壁解消へ

2018年09月05日

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《グローバルトピックス》

「1回決済」で購入の壁解消へ
データから国際送料予測

15-1.JPG▲ショップエアライン 竹内 拓社長

リユース市場では越境ECや企業の海外進出が進む。日本語版「イーベイ」とも呼ばれ、海外ショッピングサイト「セカイモン」を運営するショップエアライン(東京都品川区)の竹内拓社長に、同サイトの現状と今後の新たな取り組みについて聞いた。

15差し替え.png▲セカイモンのウェブサイト

-「セカイモン」はどんなサービスですか。
竹内 簡単に言うとイーベイの日本語版。日本語サポートを受けながらイーベイの商品が買える。イーベイの商品は約8億点あるが輸入不可の物は除き、海外の倉庫から日本へ商品を流しています。

-倉庫のスペックは。
竹内 拠点は複数あるが、大きいのは米(LA)、英、独。LAだと2000坪ほどの倉庫に現地スタッフが約100人います。

-年間流通総額や会員数、中古比率は。
竹内 流通額は40億円弱、会員数は約20万人。当社では手数料として商品代金の15%と送料を頂いている。セカイモンにはオークションと固定価格販売があり、オークションが15~20%程占める。ここの中古比率は高いと思います。

-今どんな中古品がホットですか。
竹内 コレクタブル系の多くは中古だと思います。SPレコードや人形、車用品やキャンプ道具は中古が多い。

-買い手は日本のどんな方ですか。
竹内 「個人輸入」が前提で、その金額が1万円以下の商品であればOKというのが規定。例えば1万円の商品に国際送料などを足したとして、それでも1万6000円くらいであれば、関税がかからず個人輸入ができる。他にも決まりはあり、例えば食器は重さ10Kg以下なら個人利用の範囲内というのがルール。

-セカイモンの取り組みで最近の変化は。
竹内 2回決済が基本でしたがでしたが、これを1回にすませられないか開発中です。通常1回目が商品代金の決済、2回目が交際送料と関税の決済。送料に関しては今、1回目の決済にほぼ含まれるようにしていて、関税に関しても追加決済のないようにしていきます。

-どのようにして1回に済ますのですか。
竹内 我々はこのビジネスを10年近くやっており、どの商品がどれくらいの価格で流れているかのデータを持っている。まずはそれを予測し、国際送料を固定するという仕組みを昨年11月頃から始めた。それまでは予想数値を出すだけで、お客様からすると明確な送料がわからず少々不安を感じながら、購入画面から買われていたんです。

-決済に送料が込みとなり、どんな効果か。
竹内 新規会員や女性会員が急増している。ファッション系の流通も今伸びています。

-1回決済における、御社にとってのリスクは。
竹内 確かに予想より誤差が生じ上振れした場合は、当社がリスクを負う。それでもお客様には追加で請求はしません。そこはやはり精度を良くするということに尽きます。

-今後の展開は。
竹内 まずは関税も算出し1回決済の仕組みを完成させる。そして年間流通額を2年以内に150億円にしていきたい。

第446号(2018/08/25発行)15面

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