《値付けの工夫》愛品館江戸川店、3ヶ月に1回の鮮度管理 回転の目安は2週間から3ヶ月

検索

《値付けの工夫》愛品館江戸川店、3ヶ月に1回の鮮度管理 回転の目安は2週間から3ヶ月

2018年10月05日

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

15A1.JPG▲大藤正義店長

千葉と東京で総合リサイクルショップを展開するケーヨーテクノ(千葉県柏市)では、3ヶ月に1回の鮮度管理を徹底することによるる売れ行きの分析・価格調整で、商品回転の効率化を図っている。今回は愛品館江戸川店の大藤正義店長に実際のオペレーションについて話を聞いた。

15A3.JPGのサムネイル画像▲愛品館江戸川店の外観

同社は、家電雑貨などの商材ごとに設定した売価、粗利率、回転率の目安を照らし合わせることで買取価格を算出する「値付け早見表」を用意している。買取価格の決定に一定のルールを設けることで、担当者ごとの金額設定のばらつきを防いで、商品には必ず陳列し た日付と担当者を記した「プライスカード」を貼付する。これを確認し、陳列後3ヶ月売れ残ってしまった場合には買取データと照らし合わせて価格の見直しを行う。

15A2_new.JPG

▲プライスカード。数字は陳列した日時を、KTは買取担当者を示す



同社は、商品を陳列後2週間から3ヶ月で販売できるのが理想の回転ペースと設定している。これより短ければ値付けが安すぎたと判断し、長ければ高過ぎたと判断する。「船井総合研究所の研修で2:6の法則というのを学びまして、それを活用しています」(大藤店長)。


この法則は、商材ごとに理想の回転ペースで売れる量を60%以上にし、それより早く売れる量・遅く売れる量を20%以下に抑えるよう価格調整していく価格管理手法だ。プライスカードを活用した3ヶ月ごとの鮮度管理で、この枠内に収まるよう価格調整する。それでも半年~1年売れ残ってしまい、仕入れの原価割れを起こす商品が出た場合は、系列の他店に回し鮮度をリセットするか、提携業社を通じた海外輸出を行う。


また、プライスカードに記された買取担当者にフィー次の売価設定・買取価格の算出に生かす。同社は毎月2回、各店舗の責任者が集まる「店長会」を実施し、過去3年分のPOSデータを元に単月と累計で商材の出入りや傾向を分析する。ここで全店舗共通の「値付け早見表」をブラッシュアップしている。

●鮮度管理5つのポイント
①買取価格を統一する「値付け早見表」を用意
②「プライスカード」で定期的に鮮度管理
③理想の回転ペースを設定価格の調整は「2:6の法則
④売れ残ったら他店や輸出に回し、買取担当者にフィードバック
⑤月2回の店長会で値付け早見表をブラッシュアップ

第444号(2018/09/25発行)15面

Page top
閉じる