エントルピーがスニーカーのAI鑑定を米でリリース

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エントルピーがスニーカーのAI鑑定を米でリリース

2020年02月13日

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ブランド品の真贋判定サービスを提供する米国のスタートアップ企業『エントルピー』は2月5日、スニーカーの真贋判定サービス「Legit Check Tech(LCT)」を開始すると発表した。米国でパートナー企業を募り精度を上げ、カバレッジを高める。日本でのリリースはまだ未定と言う。

iPod touch内蔵専用箱にて鑑定iPod touch内蔵専用箱に
スニーカーを入れ鑑定する

AI真贋判定のLCTは、同社が提供するブランドバッグの真贋とは手法が大きく異なる。手順はまず、端末上でブランド名を選択して、ブランドタグを撮影。スニーカーを片足ずつ、約60㎝四方の専用の箱に入れて鑑定を行う。箱の内部にはアイポッドタッチが8台設置されており、異なる角度から同時に撮影。AIによる画像解析を行い、「フェイク」または「オーセンティック」の2択で判定結果を示す。1足の測定時間は1分程度。異なる角度から同時に撮影、全体像を把握する必要があり、撮影における距離や精度が重要になることから、このような方式となったと言う。

同社ではまずNIKEの「エアジョーダン1」シリーズ、アディダスの「Yeezy」シリーズを対象に提供を開始。「市場の中で人気があり、マーケットの20%はカバーできる」(浅岡範子日本代表)と見ており今後順次対象を拡充する。保証書の発行は未定で、利用価格も未定と言う。

NIKEでは毎週のように新作や限定モデルが発売されており、スニーカーへの投資が過熱。「ストックX」や「GOAT(ゴート)」といったスニーカー仲介サイトなどが注目を集めている。ただ、目視での鑑定を行っており、取引量の拡大に鑑定が追いつかない問題があると言う。また、グローバル市場において摘発された偽造品の約2割をスニーカーが占めるとの情報もあり、真贋の需要が大きいと判断した。

第481号(2020/2/10発行)1面

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