パシフィックネット、「脱店舗」ITサブスク転換で新時代に順応

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「コロナ提言」

パシフィックネット、「脱店舗」ITサブスク転換で新時代に順応

2020年09月26日

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脱店舗、ITサブスク転換で新時代に順応

中古PC販売から、企業のPC周りを月額支援する事業へと鞍替えしたパシフィックネット(東京都港区)。働き方改革がもてはやされた頃から乗り出していたITサブスクリプションサービスが、コロナ下における企業のテレワーク移行に一役買っている。機器の調達、管理、引取回収までを自社で完結できる企業は唯一無二。上田満弘社長に話を聞いた。

「環境変化に強い企業に」小売から完全撤退

パシフィックネットは1988年創業、2006年東証マザーズ上場、16年東証二部に市場変更。45億円を超える年商のうち、かつては8割以上を中古PC販売であげていた。2018年には店舗を完全撤退するなどし、BtoBのサブスク中心へと転換した。

── 以前はIT機器の引取回収からデータ消去、中古販売というフロービジネスで売上の8割以上を稼いでいました。現在は企業向けのITサブスク中心へと転換されましたね。

上田 当社創業はレンタルで始まり、新品パソコンを買ってそれをイベントに貸し出すことを業としていました。そうこうしているとPCは古くなっていき、それを中古販売したのがリユース参入のきっかけでした。その後もレンタルを続けていましたが、中古販売のほうが資金繰りも良く伸びも良かった。ただ、中古PCは非常に周りの環境に左右されやすかったです。当社の場合、当時BtoBで仕入れ、売りは店舗でのBtoC。すると景気・不景気の影響で仕入れがなくなったり、急にものすごい量が出てきたりと落差が大きすぎるなと。こういう商売をしていては株主から見放されるだろうと思い、環境変化に強い企業を目指していきました。

── その間、店舗の完全撤退もされました。

上田 5年ぐらい前から方向転換を始め、2年ほど前に店舗を完全撤退しました。PC店はおそらく皆一緒かと思いますが、店では売れやすいものからしか売れず、結局最後に不良在庫が残る。そのあたりの損失が結構大きくもなっていました。当時店は割といい場所に全国出しており、これらを閉じるにも相当お金がかかる上に、従業員の次の転職先を考える必要もありました。と、よくよく考えたときに当社にはPCが大好きな人間がそもそも集まっているじゃないかと思い、ネットワークにも詳しい彼らをITエンジニアにできると思ったんです。それで、サブスクサービスに異動してもらいました。接客をもともとやっていた方々なので、ヘルプデスクなど顧客対応も良い。今は皆バリバリ喋れるエンジニアです。

企業のテレワーク導入「まるっと」解決

同社の旗艦サービス「Marutto(まるっと)365」は、IT機器の月額レンタルに始まり、キッティング、Office 365等のクラウドサービス、ヘルプデスク、使用済みPCのデータ消去、引取回収を月額で一括提供する。コロナ下のテレワーク推進により引き合いが増えているという。

── Marutto365というのは、コロナ以前からの旗艦サービスでした。

上田 働き方改革が拡大しつつあった頃から、色々組み合わせてサブスク提供できるものをいち早くやっていました。今回のコロナでニーズが高まった時に、即座に対応できたことは大きかったです。通常、サブスクでは新品の機器を扱っています。ただ、そのうちものが足りなくなる中で、レンタルではなく中古品でも良いから買いたいと仰る企業様には中古を出してあげるなど、そういう機運も高まっていましたよ。

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第496号(2020/9/25発行)9面

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