「新参・場違いで買えなかった」、諦めずイメトレで克服

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「バイヤーの力-buyer story-」

「新参・場違いで買えなかった」、諦めずイメトレで克服

2014年04月17日

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総合リユース店と古着店を74店展開するトレジャー・ファクトリー(東京都足立区)。今最も勢いがあると目されているリユース企業だ。この成長の立役者のひとりが、道具市場でバイヤーをつとめてきた取締役事業推進部長の澤田卓さん。市場バイヤーとしての歩みを振り返ってもらった。

早朝からトラックを飛ばして、9時には市場の会場へ。全盛期には週に5日間市場に通い詰めていた。参加していたのは、家具や家電、雑貨などが出品される「道具市場」だ。

1回の買い付け金額は、大きな市場で平均100万円。小中規模の市なら30〜50万円だが、大量に商品を買いつけて300万円を競り落としたこともある。

2年前のバイヤー引退直前には顔も知られ、次々と商品を競り落としていた澤田さんだが、初めから順調だったわけではない。

全く買えない...。イメトレで克服

2013年2月期の売上高は約80億円。それが今のトレジャー・ファクトリーだ。しかし当時はまだ小さく力がなかった。澤田さんが市場に初めて参加したのは、2000年、当時27才だった。トレジャーが練馬に5店目を出店した時に澤田さんは店長をまかせられた。その店は300坪と大きく、店頭買取りのみでは商品が不足。社長がひとりで市場に仕入れに行っていたが、それでも足りず、自分で「市場に行きたい」と志願した。

プロフィールと横顔

プロフィール:昭和48年札幌生まれ、佐賀県育ち。東洋大学経済学部卒業後、注文住宅の会社に就職し営業を3年経験。その後トレジャー・ファクトリーに入社し店長や店舗開発、バイヤーなどを経て、現在は取締役事業推進部長。2年前にバイヤーは引退。現在は新規事業や店舗支援などを行っている。メディア出演も多く「いいとも」や「浜ちゃんが」でリサイクルショップのバイヤーという職種を世間に知らしめた。
横顔:3人の子を持つ父でもある。上から長女高3、長男高1、次女中1。「親は無くとも子は育つ」が、「手を掛けた分返してくれる」という考えから、休みの日は子供たちの通うバスケチームのコーチに。学生時代は柔道一筋でバスケ経験は無いが、子供の姿を一番近くで見るために今では審判の資格もとった。反抗期の娘が中学卒業時に「いつもありがとう」と手紙を書いてくれた時にはうれしくて泣いた。

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341号(2014/04/10発行)20面

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