本棚を貸し出す「シェア本棚」、一棚で小さな書店

検索

本棚を貸し出す「シェア本棚」、一棚で小さな書店

2021年07月02日

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

本棚を貸し出す「シェア本棚」

集客や利用者交流、促して

本棚の一区切りを希望者に貸し出す「シェア本棚」が広がっている。運営元は、コワーキングスペース、建築事務所、一般社団法人など様々だ。棚のオーナーは「棚主」と呼ばれ、月額費や入会費を払って、古書や新刊を置いて販売・貸出しする。棚主はそれぞれ異なる動機で利用している。

一棚で書店を小さく始められると話題に一棚で書店を小さく始められると話題に

ぼっとう&よはく

集客の手段として

コワーキングスペースぼっとう&よはく(東京都練馬区)はこのほどシェア本棚「一棚本屋」を始めた。

導入の背景は、コワーキングスペースとして集客や事業運営を一人で行うことに限界を感じたため。シェア本棚の力で集客を増やし、また棚主に事業運営の知恵やアイデアを出してもらおうと考えた。すでに棚主同士の会議や本の相互購入などの交流が生まれている。「運営の最終決定は私が担うが、皆で話し合って今後の方向性を決めている。古書の販売場所というよりは、交流空間を提供しているイメージ」と運営の杉江暁子氏。

棚主は10歳の小学生・80歳の高齢者・母親・区議・占い師など。利用目的は、自らの考え・事業・パーソナリティ等を発信するためだ。地域に根差した施設ということもあり、棚主は利益ではなく、地域での交流・PR等に重きを置いている。古書や自らに関連した新刊などが置かれる。売上は全額棚主に入る仕組み。決済は現金とペイペイ等のキャッシュレスだ。

有料会員登録で記事全文がお読みいただけます

第514号(2021/6/25発行)17面

Page top
閉じる