中古レコードの世界【第10回】、「レア盤の世界」(1)

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中古レコードの世界【第10回】、「レア盤の世界」(1)

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中古レコードの世界10

先日テレビ番組で、ビートルズの珍しいイギリス製のレコードに120万円の値段が付いていました。ビートルズはデビューしてからすぐに世界中でレコードが作られ、高額なものが多くあります。中でもイギリス製と日本製に、非常に価格が高いレア盤が多いです。しかし、流通量が圧倒的に多く、値段の安いレコードも大量にあるため、目利きが難しいところです。

以前、リサイクル通信にも「ザ・ベスト・オブ・ザ・ビートルズ」の日本盤LPを150万円で弊社の下北沢店「GENERAL RECORD STORE」で150万円で販売したことを掲載して頂きました。過去のeBayなどの落札データを見ると、それ以上に高いものが多くあります。世界的には通称「ブッチャー・カバー」と言われるレコードはかなり昔から高額で取引されていました。これはアメリカで独自に編集されたアルバム「イエスタデイ・アンド・トゥデイ」の初回ジャケットのことですが、白衣を着たメンバーの周りに人形と肉片が写り、クレームが殺到して回収されたという曰く付きのレコードです。こちらの未開封品が約340万円で落札されていました。

ビートルズ曰く付きの未開封品に340万円の値

また、イギリス盤の通称「ホワイトアルバム」の通し番号が「NO.5」のものが約300万円で落札されていました。これは今まで市場に出たイギリスの初回オリジナル盤の「ホワイトアルバム」の中で最も番号が若いものだそうです。これには逸話があり、このレコードが完成してジョンとヨーコが住んでいたロンドンのアパートに届けられ、たまたま訪れたあるミュージシャンがジョンに「一枚欲しい」と言ったら、ジョンが「NO.1は私が欲しいから他の物を持っていってくれ」と言われNO.5を持ち帰って、50年近く経ってその氏名不詳のミュージシャンの男がそれを売りに出し、この値段になったそうです。

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第528号(2022/1/25発行)19面

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