For Days(フォー・デイズ)、廃棄ゼロを標榜してスタートした 定額制の循環型Tシャツブランド《海外の二次流通 連載Vol.25》

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For Days(フォー・デイズ)、廃棄ゼロを標榜してスタートした 定額制の循環型Tシャツブランド《海外の二次流通 連載Vol.25》

2019年10月05日

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廃棄ゼロを標榜してスタートした
定額制の循環型Tシャツブランド

For Days(フォー・デイズ)

ForDays.jpeg▲ウェブには「より良い生き方のための一生涯メンバーシップ」が謳われている

環境にやさしい素材とTシャツの回収で
完全な循環型システムを構築

アメリカはシェアリングエコノミーの中心地であり、洋服のレンタルサービスが盛んな国でもある。だが、Tシャツだけは直接肌に触れるものであり、価格の安さもあってシェアリングが難しいものと見做されていた。For Days(フォー・デイズ)はこの聖域ともいえるベーシック衣類の「廃棄ゼロ」を標榜して2018年4月にラウンチしたTシャツブランドだ。

For Daysは月額会員制の「定額モデル」を採用しているが、レンタルサービスではない。会員は3枚12ドル、6枚24ドル、10枚36ドルのいずれかを選び、Tシャツを購入する(送料込み)。ユニークなのはその後だ。着古して、どんなに汚れて伸びきってしまったTシャツでも、返却すれば素材を分解してアップサイクルし、新しい商品を作って、再び会員のもとに届けるという完全な「循環型システム」を構築しているのだ。

古着屋にも売れない着古したTシャツ
ゴミ問題を解決すべくFor Daysを起業

同社は当初からアップサイクルを念頭に、アメリカ産のオーガニックコットンと環境負荷の少ない染料を使用して生産している。Tシャツは全て無地で、デザインは老若男女、誰でも着られるVネック、ヘンリーネック、タンクトップのシンプルなシルエットのみ。こうした配慮によって、「生産→購入→返却→アップサイクル→生産」の好循環を実現したのだ。

For Daysのアイデアは創始者クリスティ・ケイラー氏の体験から生まれたものだ。ファッション業界で15年以上のキャリアを持つケイラー氏は、ある時、クローゼットの中身を一掃しようと思い立ち、アパートにミニブティックを立ち上げて友人に貸し出したり、レディース古着店のパイオニアであるCrossroadsやラグジュアリーの委託販売サイトCrossroadsとThe Real Realに大量の服を売却した。ところが、どんなに努力しても手元に残ってしまったのがTシャツだった。

エシカルブランド「MAIYET(マイエット)」を立ち上げるなど、ファッション業界で早くからサステイナビリティに取り組んできたケイラー氏は、業界最大の課題はゴミ問題であり、寄付された衣類の85%が埋め立て地に投げ込まれることを知っていた。

「ゴミを捨てるのは悪いことだし、素材は服の原料になりうるものだ。だったら、私に何ができるだろう?」と自らに問いかけた答えがFor Daysだったというわけだ。

第472号(2019/09/25発行)14面

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