人手不足が続くなか、採用に力を入れる企業が増えています。しかし、採用した人材が「早期離職」してしまうことは、会社にとって大きな損失となります。早期離職の背景には、入社前後のギャップ、不安や孤立感、成長実感の欠如など、さまざまな要因が存在します。だからこそ、採用・育成・定着の各段階で仕組みを整えることが人材戦略において重要です。今回は、リユース業界の中でも先進的な取り組みを行う2社の事例を紹介します。
「採用時点から定着を設計する」視点が必要
【事例1 ワットマン】入社前も入社後も「納得感」でつなぐ、離職率4.6%の秘訣
総合リユース企業のワットマンでは、離職率4.6%という高い定着率を実現しています。その背景には、採用時からマッチング精度を高める工夫があります。まず求める人物像を明文化し、社内外の関係者と共有。一次選考の段階で会社説明を行い、魅力だけでなく課題も含めてリアルに伝えることで、入社前の期待値を整えています。
第613号(2025/08/10発行)19面