
2025年のリユース業界は成長の勢いを維持しつつも、その裏側で複数の経営課題が同時に押し寄せた年だったと感じます。市場全体は引き続き拡大傾向にあり、各領域で新規プレイヤーも増加しましたが、それに比例して現場や経営の悩みも一段階複雑化しました。
「売れる」「伸びる」から「持続的成長をどう構築するか」へ
リユース経済新聞が実施した経営課題のアンケートによると、最多回答は「人材採用」で、昨年の倍に増加。育成以前に「そもそも採れない」という声が急増しました。特に新規出店を控える企業では、査定・接客・マネジメントまで任せられる人材の確保が進まず、出店計画自体の見直しを余儀なくされた例もあります。やはり、採用の競合はリユースだけではありません。業界全体の給与ベースアップは必須ですし、企業のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の整備、一般的な採用手法以外の企業独自の採用手法の確立も必要でしょう。
第621号(2025/12/10発行)5面


