都内最大級の古書市 新橋古本まつり

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都内最大級の古書市 新橋古本まつり

2018年04月20日

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古本 今昔【いまむかし】

都内最大級の古書市 新橋古本まつり

都内最大級の規模を誇る「新橋古本まつり」が今年も新橋駅前のSL広場で3月26日から31日まで開催された。第1回開催は今から31年前の昭和62年。当時からこのイベントを担当している二人に話を聞いた。

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新橋古本まつりは、ウザワ書店の鵜澤郁夫代表ニュー新橋ビル二階商店会の真部和昌が知り合いだったことから、「新橋駅で何かできないか」と、当時の商店会長らと話し合い、昭和62年に開催したのが始まり。
その時は広場ではなく、通りにワゴンを並べたスタイルだった。全国の古書組合の所属する古書店に呼びかけ、約30店舗が出店した。

翌年は昭和天皇の崩御の前年に当たり、開催を自粛。再開したのは平成8年で、初めてSL広場で行った。その頃はまだ噴水があり、出店数は35店ほど。年3回、会期は各3日間だった。今では4回、各1週間開催している。
「虎ノ門が近いことから、当時は地方から来た陳情団の人たちが新橋まで歩いて来て、本を買ってくれました。『うちの方には書店がないんだよ』と言ってくれて、何でも売れた時代でしたね」と鵜澤代表。

ニュー新橋ビルで飲食店を経営する真部氏は「昔は板前見習いが料理本を買って行くことも多かったです。今ではチェーン店が増えたので、そうした新橋ならではの風景も見られなくなりました」と話す。

再開から20年を経て、新橋古本まつりは約45店舗が出店する、名物イベントとして定着した。電車の中から古本まつりの様子を見かけ、「有楽町から引き返して来てくれるお客様もいます」と鵜澤代表。

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▲ウザワ書店のコーナー

一番多いのはやはりサラリーマンのお客さまだが、最近は近くのホテルに宿泊している外国人観光客が、仏教や浮世絵関係の本を買っていくことも増えたと言う。

4月18日からは池袋西口公園でも古本まつりを開催。子供の本の特設コーナーを設けるなど特色を出している。


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▲ニュー新橋ビル 二階商店会 真部和昌氏
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▲ウザワ書店 鵜澤郁夫代表

第437号(2018/04/10発行)13面

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