土橋商店、3万人の登録転売屋網で好調

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土橋商店、3万人の登録転売屋網で好調

2019年02月22日

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土橋達也社長.JPG▲土橋達也社長

転売に活路
土橋社長は「地方で仕事がない人、親の介護に忙しい人など 、様々な事情を抱える人がお金を稼ぐきっかけをつくりたい」と話す。

メルカリ転売用古着卸売り
3万人の登録転売屋網で好調

ブランド衣料総合卸の土橋商店(東京都中野区)が、メルカリ転売者用に古着のパッケ ージ販売を開始した。サービス名は「福箱」。同社が運営する卸販売サイト「超激安.com」に登録している転売会員向けに販売する。古着の売買が活発なメルカリを活用した副業支援にニーズを見出す。転売屋の会員基盤を活用し、リユース業者の滞留在庫を掘り起こすプラットフォームビジネスとして確立したい考えだ。

②.JPG▲福箱の例。ブランドを万遍なく織り交ぜる

同サイトには約3万人の登録がある。その多くは卸値で商品を買い取って、ネットオークションなどで販売して利益を得る転売屋だ。彼らの中で注目を集めているのがフリマアプリ最大手のメルカリ。メルカリで流通する主力商材である古着は、低コストで始めることができるため、副業としても手掛けやすい。このことから、20~50代の主婦を中心に福箱の利用が伸び、利用者の8割以上がこの層だ。

「メルカリがTVCMを始めた昨年から急に登録が増えました」(土橋達也社長)同社が行なったアンケートによると、1箱(3600円~)当たり平均2万円の利益を出しているという。アウターからボトムスまで様々なブランドの古着を取り揃える。商品は提携する大手中古アパレル業者からシーズンオフの売れ残りや滞留在庫を買取るこ とで調達している。店頭に並んでいた商品の為検査済みで品質が安定し、検品などのコス
トを抑えることができている。

「まずはハードルの低い低単価な古着でユーザー規模を拡大する。実績が積み上がったらブランドに特化した福箱を作っていく予定です」(同氏)現在、月間約5万着が福箱で売れている。今後の規模拡大のため、提携業者の獲得を急ぐ。「3万人の『転売屋』を抱えているのはうちぐらい。滞留在庫を動かすプラットフォーマーになっていきたい」(同氏)直近1年で福箱の売り上げ1億円を見込む。

①.JPG▲提携の大手宅配買取り業者から古着が届けられた場面

第457号(2019/02/10発行)14面

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