《バイヤー道~私の買取接客術~》早川綾子店長、同調接客で不振店もV字回復 「時に娘(こ)となり、ママ友(とも)となり」

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《バイヤー道~私の買取接客術~》早川綾子店長、同調接客で不振店もV字回復 「時に娘(こ)となり、ママ友(とも)となり」

2019年07月19日

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バイヤー道
~私の買取接客術~

10−1.jpg▲エブリデイゴールドラッシュ宮原店(運営:東洋)早川綾子店長


はやかわ・あやこ。入社19年目。他店のSVも務める。2児の母

東洋(埼玉県北本市)が運営する買取店のエブリデイゴールドラッシュ。宮原店店長の早川綾子さんはかつて、再建を託された不振店を業績No.1店にV字回復させたことがある。日頃より「婦人ウケの高い店作り」を重視するほか、「相手への同調」を心掛け、「時に娘になったり、ママ友にもなったり」と自身のキャラも変幻自在に操る。自身の買取術はなんと、ゲームセンターでの接客がルーツというのだ。

10-2 - コピー.JPG▲エブリデイゴールドラッシュ宮原店

2001年に東洋に入社した早川さんの最初の仕事は、クレーンゲーム専門店「エブリデイ」での接客だった。そこに毎日やって来るのは、会社帰りのサラリーマンや親子連れ。早川さんは当時から積極的にお客に声を掛けていた。

「会社で嫌なことがあった」「病気がちの娘を外で遊ばせたかった」。人それぞれ事情を抱えていることを知る。そこに行き着いたのは、早川さん独特の接客からだった。常連客には「いらっしゃいませ」ではなく「お帰りなさいませ」と出迎える。相手が年上男性なら、まるで娘にでもなったかのように。また、同世代女性から子育ての悩みを聞けば、「わかります。うちの子だって...」とママ友になりきって距離感を縮めることもあった。

そんな中、入社9年目で「エブリデイゴールドラッシュ」に異動となる。当初は接客の違いに戸惑ったが、後に「接客の根本は変わらない」と自分なりの接客術を見出す...

不振店もNo.1店に
婦人仕様に売場改革

埼玉某所で業績不振のため店じまいを検討されている所があった。「早川に賭ける...」と部門責任者に請われ、再建を託される。早川さんはまず店舗の売場改革に着手。

それまでブランド品やジュエリーしか置いていなかった売場に、ふんだんに婦人服を持ち込んだ。ポップに書く字は大きくし、温かみを出そうと手書きも交えた。あとは早川さん鉄板の同調接客で、婦人層を虜にしていく。

こういった施策が奏功し、次第と購入目的で来るお客の中から買取利用にも流れていく。気づけば店舗業績はV字回復。当時7店あった中でNo.1店に登り詰めたのだ。

"思い出査定"でシニアの話に傾聴

ある日70代の男性客がダイヤの指輪を持ってやって来た。話を聞くと、自身が畳職人として駆け出しの頃、なけなしのお金で妻に贈った指輪だと明かす。その話を受け早川さんは、男性に対し"娘"と化して話を広げてみる。「畳ってどう作るんですか?」。すると男性は緊張がほぐれた様子で、自身の仕事について語り始めた。「私も"お父さん"に畳作って欲しいな」。最後にそう返すと男性もご機嫌だった。

肝心の査定額はというと、当時30万円もしたという指輪は、今となってはデザインが古く数万円程度しか値を付けられなかった。そこで早川さんは東洋独自サービスの「思い出査定」を紹介。持ち込んだ品物にまつわる思い出を、自ら語ってもらうことで査定額をプラスにしてあげるサービスだ。すると男性は、「俺の話に1000円がつくのか!」と感激。結果しっかりと成約にも至った。

「自分の人生や仕事に誇りを持たれているシニアの方は多いですが、それを家族や他人に話す機会は少なくなっているようです。当店がそこをしっかり傾聴することで、お客様に楽しんで帰ってもらえる店作りを続けられれば」(早川さん)


シニアへの買取接客のコツ
▶お客の話に「わかります。私も...」と反応
 ...同調することで心の距離を縮められる
▶昔の思い出話に"値"を付けてあげる
 ...安価な査定でも、話を評価されると人は喜ぶ

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