少ない出費で豊かに暮らす、リユースニーズが顕在化する―ゲオホールディングス 遠藤結蔵社長

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「未来予測インタビュー2015」

少ない出費で豊かに暮らす、リユースニーズが顕在化する―ゲオホールディングス 遠藤結蔵社長

2015年01月12日

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中古市場の未来はどんな姿になっているのだろうか。リユースマーケットのフロントランナーとしてひた走る企業の中から5社を選び、それぞれの社長に2015年、2020年、2030年の見通しを大胆に予測してもらった。人口減、ネット社会、C2C取引の増加、グローバル化などのキーワードが、その口から語られた。変わりゆく日本の二次流通。その波の上をどうかじ取りしていくか。ぜひ参考にしてみてほしい。

敷居低く。リユース日本一へ 地方もシニアもとっていく

DVDのレンタルやゲームを主軸に、今や古着店としてもナンバーワンをとったゲオ(愛知県名古屋市)。遠藤結蔵社長は、リユース市場のピークを2020年と予想。ここまでに、第二のジャンブルストア(古着業態)を開発すると意気込む。

――2015年のレンタル市場の展望を聞かせてください。

レンタルはこの数年縮小傾向で今年もトレンドは変わらない。ゲオはこの中でシェアをとっていく方針だ。見ているのは同業だけではない。時間消費型のビジネスなので余暇を過ごすもの全て、LINEやYouTubeも競争相手になる。非常に厳しい戦いになるだろう。今はタダで時間を過ごせる時代だ。高値のレンタルは無理。地域地域の適正なプライスラインで提供する。その中でいかにキャッシュを残せる商売にするかが重要。仕入れを絞るとかそういうことではなく、償却済みの旧作もおもしろさをしっかり伝えて回転させる。そのためにゲオでも提案型コーナーをつくるなどしている。コンテンツの良さを伝える役割りも担っていくつもりだ。

ゲーム関連商品の取り組み開始期

――メディアリユース市場はどうでしょう。

決して明るいわけではない。レンタルより緩やかではあるものの減少傾向。加えて、2015年は市場の縮小を上回ってゲーム店が減るだろう。ゲームソフト全盛期で起業した人たちがリタイアしており、特に地方で顕著。量販店も取扱いを減らしている。スマホゲームも台頭している。本当のゲーム好きでじっくり楽しみたい人はまだパッケージを選んでいるので、そういうユーザーに向けてアプリ上でゲームの予約を簡便にしたり、ゲームについて語りあえる機能をつくりたい。ゲーム市場をとりつくそうと考えている。

ゲームの周辺商材、フィギュアやグッズなどマニア性の強いものは、底堅い需要があり2015年も伸びるだろう。ゲオは未着手だが、ゲーマーが集まる店なので今後はやる方針。オリジナルグッズを開発したり昨年からチョコチョコとトライしていた。今年1月1日には、妖怪ウォッチの一番クジをオリジナルでつくってもらった。ゲオにおいては、2015年はゲーム関連商材の取り組み開始期になる。

ゲオ
DVDやゲームソフトなどパッケージメディアのレンタルや中古売買を「ゲオ」の屋号で展開。近年、「セカンドストリート」の屋号で総合リユース、「ジャンブルストア」の屋号で古着事業に力を入れている。2014年3月時点の総店舗数は約1600店で売上高は約2600億円。

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359号(2015/01/10発行)2面

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