誰もが書店で売り主に、「シェア本棚」リアルでもネットでも

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誰もが書店で売り主に、「シェア本棚」リアルでもネットでも

2022年02月03日

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一つの売り場(棚) を共有し、おのおので自分の本を出品し販売できる「シェア本棚」。口コミで若年層を取り込んだり、ネット上で本を紹介しあってコミュニティが形成されたりなど、さまざまに広がりを見せている。
AMAMI.MUJIN

棚主の半数が小中高生 売上2割を手数料に

小中高生の自己表現の場として機能している小中高生の自己表現の場として機能している

昨年5月に開店した無人のシェア本棚、AMAMI.MUJIN(鹿児島県奄美市)は棚主の約半数が小中高生で占められている。開業した木村麻里さんは元小学校の臨時教職員。教員時代に培った教え子とのネットワークを活かして学生棚主の輪を広げていった。

「中学生とは学習支援で関わっていた。高校生は、島内で読書家として有名な男の子の親御さんに直接電話して事業を知ってもらった」と行動派の木村氏。その結果、口コミが浸透して棚主の学生の友達などにも情報が拡散された。また費用面も特徴で、月会費は取らず、販売手数料として売上の2割を徴収する仕組みだ。「赤字覚悟」と話すが、同じ敷地内に雑貨店を併設しており、そこで売上を補填することで収支を合わせている。

同氏は教員時代から学生の自己表現の場の乏しさに課題意識を抱いていた。それがいわゆる自己肯定感の低さに繋がっていると見ていた。そこで「子どもたちがもっと羽を伸ばせる環境が必要」という思いが芽生え、開業を後押しした。

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第528号(2022/1/25発行)18面

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