古道具めぐる、時が止まった空間デザイナーの古道具店《第202回》

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古道具めぐる(愛知県名古屋市)

古道具めぐる、時が止まった空間デザイナーの古道具店《第202回》

「繁盛店の店づくり」

2019年07月20日

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名古屋駅から徒歩10分。大都会の一角にポツンと佇む「古道具めぐる」。そこだけ時間が止まってしまったかのような店の外観に、タイムスリップしてしまったような錯覚を覚える。代表を務めるのは、本業はウェブデザイナーの山田さおりさん。店舗を始めた経緯や思いをインタビューした。

繁盛店の店づくり vol.202

戦前の建物で8棟続きの長屋だ古道具めぐるが入っているのは、戦前の建物で8棟続きの長屋だ。名古屋駅に続く大通りからちょっと奥まったところにある。近くに学校や企業もあり、人通りは多く、ガラス戸に紺色の暖簾がはためく店舗に「このお店、何だろう?」とのぞいていく人もいる

古道具めぐる代表 山田さおりさん古道具めぐる代表 山田さおりさん

小学生の時、新品の子ども用学習机を買ってもらったものの、好きになれず、物置にあった古い机を出してきて、使っていたくらい、子どもの頃から古い家具に興味があった。
「建物が解体される前に買取に行くのですが、貴重な建築も多く、そうした古い家の記録を残したいと思っています。以前、遊郭エリアにある解体前の建物に入ることができました。将来は古材を扱いたいと思っていますが、そうした貴重なものを、捨てるのではなく、次に活かしたいからです」

小さい頃から古い木の家具などのインテリアに惹かれていたという山田さん。ウェブデザイナーとして働きながら、4年ほど前にウェブショップをオープン。商材が集まってきたことから、2017年4月に実店舗をオープンさせた。

20年以上空き家だったところを改装

建具も店の空気感に合うものに変えている20年以上空き家だったところを改装。剥がれていた土壁は、左官屋さんに下地だけ塗ってもらい、山田さん自身が聚落壁を塗って仕上げた。広さは手前の土間が8畳、奥の小上がりのスペース(写真下)が3畳ほどの広さがある。小上がりはもともと畳だったが、大工さんに板の床に張り替えてもらい、色は山田さんが塗った。また、小上がりの建具はアンティークショップで購入したガラス戸を入れた。その他の建具も店の空気感に合うものに変えている

山田さんがこだわっているのは市場や業者を利用せず、「お客様から直接買い取ったものだけを売る」ことだ。

仕入れには古美術商、昭和レトロ商材を扱う業者などと一緒に行くことが多く、山田さんが仕入れるのは家具、藍染の食器、竹籠など、山田さんの審美眼に叶ったもの。愛知、岐阜、三重のエリアに出張買取に行っている。

「こうしたジャンルが好きなお客様をターゲットにしています。カフェ風やナチュラルなインテリアが好きな女性が多いです」と山田さん。

平日はデザイナーの仕事をしているので、土日に不定期で店を開いている。売り上げは店頭が4割、ウェブが6割。来店客の7割が女性で、30〜40代が多い。

木のイスなど小さめのアイテムよく売れるのは、木のイスなど小さめのアイテム

小引き出しなども売れている小引き出しなども売れている

藍染の食器もお手頃な値段で並んでいる藍染の食器もお手頃な値段で並んでいる

ウェブショップではあえてセールや人気ランキングなどを行わず、淡々と商品の良さを写真と文章で綴っている。その方がターゲット層に響くからだ。もちろん、ウェブデザイナーということで、SEO対策もしっかりしている。個人のアンティーク店の弱いウェブ対策ができているところが強みとなっている。

「今後は建材として使える古材も扱って見たい」と山田さんは話す。

撮影のためにキャスター

主な家具の下にはキャスターが付けてある限られた店舗スペースの中で、ウェブにあげる商品を撮影しているため、主な家具の下にはキャスターが付けてある。撮影時に家具を移動させ、スペースを広くとるためだ

自然光で陰影を付けて撮影

商品写真は一眼レフを使って撮影商品写真は一眼レフを使って撮影。店頭に並べて自然光を使い、陰影をつけるようにしている

古道具めぐるのサイト古道具めぐるのサイト

Shop Data

オープン 2017年4月(ウェブショップは2015年夏〜)
取扱い商品 家具、食器、ガラス製品、雑貨など
客層 男:女=3:7
スタッフ数 1人

第467号(2019/07/10発行)13面

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