《ブランド市場バイヤーに学べ32》安心と信頼を得る重要アイテム

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「ブランド市場バイヤー 齋藤清の俺に学べ!」

《ブランド市場バイヤーに学べ32》安心と信頼を得る重要アイテム

2017年05月09日

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第32回 修理明細書の重要性を把握しよう

古物市場では、売り主は「いかに入札してもらいやすくするか」「高く買ってもらうか」を常に考えながら出品しています。前々回のコラムではソーティングの有無で宝石の落札値が変わることについてお話しましたが、ブランド古物の中でも人気が高い腕時計も、重要視される要素がいくつかあります。

今回はそのひとつ、「修理明細書」についてお話したいと思います。

修理明細書(俗に、修明と訳したりします)とは、読んで字のごとく修理した内容を記した書類のこと。一般の修理業者が発行するものもありますが、古物市場で重要視されるのは、メーカーが発行した修理明細書です。

では、具体的に修理明細書はどのような意味を持つのでしょうか。結論からいうと、その時計が「オリジナルである」エビデンスとしての意味合いが強いです。

腕時計の中でも一部のブランドやモデルに関しては、オリジナルかコピーか、判別が難しいものがあります。メーカーの保証書が付いていない場合、修理明細書の有無で商品に対する信頼感が大きく変わってきます。これがあるからといって落札値を直接的に押し上げる要因にはなりませんが、なければ買い手に心理的ハードルが生じて、値段が伸び悩むことがあります。

広く流通しているブランドについては特段気にする必要はありませんが、希少性の高い高額時計やダイヤ入りモデル、一部の宝飾系ブランドはできるかぎり修理明細書をつけた方がいいと思います。

また人気ブランドのダイヤ入りモデルも、修理明細書の重要性は高いです。特にカルティエのパシャやパンテール、タンクなどのように、同じラインでダイヤ入り/なしが存在する場合、アフター加工モデルが非常に出回りやすいため、修理明細書の有無が注目されます。ダイヤに関しては石の質や石留めをつぶさに見ないと真贋判定が難しく、買取専門店でカルティエのダイヤモデルは必ず一時預かりにする店もありますから、一流バイヤーでも見極めが難しいのです。

売るときも買うときも、修理明細書の必要性を把握して立ち回れるようになると、セラー/バイヤースキルは確実にレベルアップするはずです。

最後にひとつ、修理明細書の内容はきちんと見るようにしましょう。ワザとかは分かりませんが、「他社加工のためキャンセル」とだけ記載された修理明細書を添付している商品もたまに見かけますので(汗)注意しておきましょう。

《ブランド市場バイヤーに学べ》齋藤清齋藤 清(さいとう きよし)
株式会社アールケイエンタープライズ
執行役員 兼 オークション事業本部 本部長

Profile
グローバルトレードと共催する「RKグローバルオークション」のオークショニアを務めるとともに、日本国内はもとより海外でも買い付けを行う敏腕バイヤー。ブランド品リユース業界歴は20年余り。ゴルフとお酒を愛する憎めない人柄で、業界関係者との人脈も深い。

414号(2017/04/25発行)17面

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