WWFジャパン、日本の象牙市場が違法輸出の温床に

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WWFジャパン、日本の象牙市場が違法輸出の温床に

2018年01月29日

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世界自然保護基金ジャパン(東京都港区)内の野生生物取引監視部門であるトラフィックは12月20日、報告書「IVORY TOWERS日本の象牙の取引と国内市場の評価」を公表した。日本はワシントン条約で〝密猟や違法取引に寄与する市場〟に該当し、僅かな例外を除いて国内取引を停止すべきであると判断。今月には政府に要望書を提出する予定だ。

トラフィックは2017年5〜9月にかけて東京、大阪、京都の骨董市、古美術街、実店舗、オークション取引、及び骨董業者への調査を実施した。販売された全形牙のうち、合法性が確認されたのはわずか1%未満だった。外国人客による買い付けも横行しており、73%の販売業者が象牙製品の海外への持ち出しは問題ないと返答している。

2011年〜16年にかけて日本から違法輸出され、海外で押収された象牙は2・42トン。うち95%は中国が仕向け地で、密輸組織の関与も指摘されている。

432号(2018/01/25発行)3面

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