《データでみるリユース市場》中古市場2兆円時代に ネット市場がリアルを超える

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《データでみるリユース市場》中古市場2兆円時代に ネット市場がリアルを超える

2019年05月11日

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リサイクル通信が独自にリユース市場規模の推計を行ったところ、2017年の市場規模は約2兆円となった。調査対象とした2009年以降8年連続での拡大。フリマアプリ市場の急速な拡大がリユース市場を押し上げている。

*2018年のリユース市場規模はコチラのページをご参照ください。(2020年9月23日投稿記事)

6年ぶりの2ケタ成長率

2017年の市場規模は前年比12.3%増の1兆9932億円。2ケタの市場成長は2011年の10.0%以来、6年ぶりのことだ。販売経路別では、店舗販売が前年に続いて0.8%減。ただ、事業者のネット販売が、15.9%増と伸びたため、BtoC市場で見ると3.2%増となった。市場を大きく押し上げているのは、フリマアプリの存在だ。ネット販売のCtoCセグメントは、35.6%増の6905億円に拡大。前年よりも成長率が伸びている。ネット販売全体では、1兆222億円とリアルの市場を初めて上回った。本紙ではこれまで2兆円程度の規模となるのを2020年と予測していたが、前倒しで達成。市場の成長が早まっていることが分かる。

リユース市場規模棒グラフ.png

そこで改めて、将来予測を行ったところ、2020年には、2兆6000億円、2022年には約3兆円規模に拡大すると予測する。2021年にはCtoC市場規模がBtoC市場を上回る見込みだ。人口総数は減少していくものの、中古品の売買を行うリユース経験者の人口は拡大していく見通し。さらに、中古市場の認知や取引の透明性や安全性などが進むことにより、1人当たりの販売や購入頻度の増加が市場を押し上げると見られる。

リユース市場規模円グラフ.png

「使って捨てる」から「使って売る」流れがより一般的になれば、使用期間が短く、良質な中古品が市場に増えることにつながる一方で、新品購入の促進や二次流通で評価されやすい良質な製品購入につながる効果が期待できそうだ。

*2018年のリユース市場規模はコチラのページをご参照ください。(2020年9月23日投稿記事)

第463号(2019/05/10発行)7面

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