《遺品整理ダイアリー Story5》リサイクルショップたまの 内尾店、遺品整理の最終日に探し当てた貯金通帳

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《遺品整理ダイアリー Story5》リサイクルショップたまの 内尾店、遺品整理の最終日に探し当てた貯金通帳

2020年02月08日

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〜遺品整理ダイアリー〜

思い出に寄りそって Story5

遺品は故人の人生そのものであり、残された者へのメッセージです。遺品整理の現場から生まれたストーリーをお伝えします。

地方のリサイクルショップでは、実家の親が亡くなり、都会で暮らす子供から遺品整理の依頼を受けることが多い。地方の家は都会に比べると部屋数が多くて広いのが一般的だ。さらに親世代は「勿体ない」という価値観から物を溜め込んでいる傾向にある。子供が片付けの為に数日の有給休暇をとったくらいでは手に負えない物量なのだ。

19_p1.jpg19_p2.jpg▲地方の家は広く、貯金通帳を探すのも大変だ

岡山市の南西部に位置するリサイクルショップたまの 内尾店(岡山県岡山市)の神原利昭代表が少し前に手がけたのも、そのようなケースだった。依頼主は関西在住の50代の女性で、亡くなった母親が住んでいた家は、1ヵ月後に不動産会社に引き渡すことになっていた。

女性は1日だけ立ち会ってくれたが、6LDKの広い家にはサランラップや手ぬぐいなどの景品、贈答品、写真やアルバムなどが積み重なっていた。鍵を預けてもらい、手が空いた時に整理することで了承してもらったが、遺品整理に付随して頼まれたことがあった。故人の貯金通帳を見つけて欲しいというのだ。

リサイクルで整理費用も半減

神原代表とスタッフは部屋の中にある物を一つ一つ丁寧に整理しながら、貯金通帳を探し続けた。家の隅から隅まで探し、天井裏まで上がってみたりしたが、それでも通帳は見つからなかった。

引き渡しの日が目前に迫り、遺品整理の最終日となったが、通帳は出て来なかった。神原代表が、依頼主を落胆させることになると家の中を見渡していた時、玄関の下駄箱が目に入った。故人は足が悪かったと聞いている。もしやと思い、その下駄箱を少し持ち上げてみると、箱と床の間に空いたわずかなスペースに通帳が隠されていた。

「預金は数百万円あったそうです。元々一般廃棄物業者の120万円の見積りに驚き、紹介者を通じて当店に依頼されたお客様でした。リサイクルショップなら価値のある物は買い取りが出来るので、処分費用は半額になりました。そのうえ、費用は故人の貯金で賄うことができたので、お客様から、たまのさんに頼んで本当に良かったと喜んでいただけた案件でした」(神原代表)

19 差し替え画像.jpg▲倉庫型の店なので、家具や家電など大きな物も買い取れる


金品や通帳類は故人の生活ぶりを推察して探しています

19_p5.jpg       ▲リサイクルショップたまの 内尾店 神原利昭代表

名古屋のアパレルメーカーに勤務していた神原代表は、10年前に実家に戻り、知り合いがやっていた産廃業を手伝ったのを契機に、物を再利用できるリサイクルショップを立ち上げた。近隣にニーズのある便利屋のような業務も請け負っており、そこから信用を得て遺品整理につながることも多い。金品や通帳、生命保険証類を探す時に心がけているのは「故人の生活ぶりを推察する」こと。故人の視点に立つことで、依頼主である子供が探せなかった物でも見つかったことがあるという。
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第480号(2020/1/25発行)19面

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