アンカーネットワークサービス、20年で大企業からも理解を得た中古PC

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アンカーネットワークサービス、20年で大企業からも理解を得た中古PC

2020年02月21日

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社会で存在感高まるリユース業界

リサイクル通信」が誕生して20年の月日が経った。中古業界に長らく君臨する企業トップに、マーケットの20年の振り返りや、今後の展望を語ってもらった。

アンカーネットワークサービス

中古PC、大企業からも理解

碇隆司 社長アンカーネットワークサービス 碇 隆司社長

創刊20年、おめでとうございます。この20年で業界は激変しました。当社設立は1993年。その前から業界では、パソコンや医療機器などの不法輸出、不法投棄が問題になっていました。当社ではコンプライアンスの徹底によって、今では日本を代表する鉄鋼会社さんや自動車の会社さんなどへ直に中古PCを販売しています。特にこの5年で、中古PCの市民権は上がってきたと感じています。とある大企業の導入例で言えば、以前なら3ヵ月くらいの短期プロジェクトが1つ社内で立ち上がると新品のPCを揃えて、プロジェクト終了と同時に破砕して終わりという感じだったようです。そこを、今から5〜6年くらい前より当社の中古PCに切り替えてもらいました。導入した時点で3〜4年古い年式でも、例えばHDDからSSDに取り換えれば、新品よりも速く動きますし全く遜色ないです。

当社創業のきっかけは、1980年代後半に出版されていた「IRレポート」という雑誌から。中古PCの会社が10社程載っていて、その雑誌を見て会社を回っていたんです。訪ねると、NEC出身の方や富士通出身の方、IBMのメンテナンスやっていた方とか、会社によって得意不得意のメーカーがあることを知りました。それでも各社、不得意なメーカーのものも大量に入ってくるわけで、それを得意なメーカーさんにつなげるという、いわゆるブローカーから始まったんです。

今後業界に絡む話題で言うと、例えば小学校。簡単なプログラミングができるようにと、今年から必修化されます。都市部では1人に1台、地方だと2人に1台となったときに、その格差を、中古PCの導入で埋められないかと思っています。

近頃ですとデータ消去云々の騒ぎが取り沙汰されています。作り出した人の責任、使用する人の責任がそれぞれにあるのと同様に、買取業者も処理をするまで責任を持つことが必要です。


会社概要
本 社 東京都葛飾区
創 業 1993年
事業内容 パソコン、複合機、ネットワーク機器の買取販売等
中古売上高 29億円

第481号(2020/2/10発行)12-13面

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