組合員同士で助け合い 古書流通を支えた百年

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組合員同士で助け合い 古書流通を支えた百年

2021年11月17日

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2020年に設立100周年を迎えた東京都古書籍商業協同組合(以下:東京古書組合)。それを記念して発行された「東京古書組合百年史」の編集を統括したのは田辺真知子さんだ。プロの編集者であり、たなべ書店の田辺敏男さんの妻でもある田辺さんに、百年史に込めた思いを聞いた。

今はない古書店の場所も記載

昭和62年と令和3年の組合加入店舗の場所を記した「古本屋分布図」百年史の資料編に収められた、昭和62年と令和3年の組合加入店舗の場所を記した「古本屋分布図」。今はなき店舗も多く、歴史の流れを感じる

百年史の装丁を担当したのは、装幀家で俳人の間村俊一さん

百年史の装丁を担当したのは、装幀家で俳人の間村俊一さん。カバーや表紙には、古書組合の百年史らしく、絵巻や古書を撮影してデザインすることになった

老舗古書店から借りて撮影したもので、数百万円もの価値がある

カバー前ソデには、慶長(1596年〜1615年)頃の「古活字版徒然草」(上)と、室町時代末期の「浦島太郎繪巻」(下)の写真を掲載。老舗古書店から借りて撮影したもので、数百万円もの価値がある

挿絵が美しい泉鏡花の「婦系図」「日本橋」「風流線」の3冊

カバー裏(表4)には、挿絵が美しい泉鏡花の「婦系図」「日本橋」「風流線」の3冊

手探りの編集作業年表作りがカギに

百年史編纂委員の中で、唯一プロの編集者として編纂に関わった田辺真知子さん。大手出版社勤務を経て、現在はフリーランスのライターとして活動している。田辺さんはこれまで東京古書組合の機関誌「古書月報」などの編集を担当するなど、組合活動にも参加してきた。

田辺さんら編纂委員が最初に行った編集作業は、50年分の月報を手分けをして読むこと。すでに東京古書組合として五十年史を発刊していたため、後半の50年に焦点を絞った。月報は100年間ほとんど休むことなく、ほぼ年6回発行されている。

「とにかく、何から手を付けたら良いのか分からず、月報を読み始めました」と田辺さん。そこから田辺さんが主な出来事を抜き出し「50年の歩み」としてまとめ、それを叩き台にして、企画を組み立てていった。

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第523号(2021/11/10発行)16面

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